薬物の排泄期間が長いという報告から、カンナビノイド代謝物が尿中に1週間以上検出されるという共通の前提があることが分かっている。 イムノアッセイのカンナビノイドおよびその代謝物の検出精度,感度,特異性は,特定のアッセイに固有のものであり,経時的に変化する可能性がある。アッセイの選択者および検査結果を解釈する者は,この定性的および定量的変化を認識することが重要である。 本研究では、尿中のカンナビノイドの検出時間を、カットオフ値20、50、100ng/mLのカンナビノイド免疫測定法およびガスクロマトグラフ質量分析法(GC-MS)を用いて測定した。 6人の被験者は、アディクション研究センターの臨床病棟に入院中、毎週1本ずつマリファナタバコ(プラセボ、1.75%、3.55% delta9-tetrahydrocannabinol )を吸引した。 各尿検体は、製造元の指示に従い、ブラインド条件下でイムノアッセイにより分析された。 以下のカンナビノイド試薬が評価された。 EMIT d.a.u. 100, EMIT d.a.u. 50, EMIT d.a.u. 20, EMIT II 100, EMIT II 50, Abuscreen OnLine, and Abuscreen RIA, DRI, ADx.である. すべての尿検体は,GC-MSによる11-nor-9-carboxy-delta9-THCの分析も行った(15-ng/mLのカットオフ値を使用). 尿中カンナビノイドの検出時間は,測定法,被験者,投与量,カットオフ濃度によって大きく異なることがわかった. 検出時間は、従来想定されていたよりも短かった。 100ng/mLカットオフ濃度での平均検出時間は、低用量から最大0.5日後、高用量から1.5日後まで増加した。 50ng/mLカットオフ値では、低線量被曝後1日以内、高線量被曝後2日以内の検出が可能であった。 20ng/mLカットオフのイムノアッセイを用いた場合の平均検出日数は,低線量域では1〜5日後,高線量域では3〜6日後であった。 GC-MSの検出時間はカットオフ値50 ng/mLのイムノアッセイを用いた場合の平均検出時間の約2倍であった。 また,イムノアッセイの感度や特異性の違いは,マリファナ使用の検出効率に影響した. これらの結果は、軍や連邦政府が義務付けるプログラムによる最近のカンナビノイドのカットオフ値の引き下げが、予想通り検出時間を増加させ、感度を向上させることを示すものである。 しかし、カットオフ濃度が50ng/mLである市販のカンナビノイドイムノアッセイを用いて急性大麻の使用をモニタリングすると、1-2日という狭い範囲での検出しか得られない。

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