ウニの精子は、多くの海産無脊椎動物と同様に、海中に大量の配偶子を放出する「一斉産卵」を行っているため、大量に得ることができる。 原液には大量の精子が含まれており、その数は1mlあたり1010~1011個にもなる。
Arbacia punctulataのオスは白っぽい精液を産卵する。 画像提供:Thomas Gensch, Forschungszentrum Jülich.
精子は、微小管の芯からなる目立つ鞭毛によって泳ぎ、その鞭毛はダイニンによって動かされる。 この微小管とモーターおよびリンカー蛋白質の配列は軸糸と呼ばれる。 ミトコンドリアは大量のATPを産生する必要があり、その加水分解が鞭毛ダイニンの構造変化を促し、微小管のスライドを媒介する。
画像提供:Thomas Gensch, Forschungszentrum Jülich.
ほとんどの鞭毛は繊毛と同様に特徴的な「9+2」構造、すなわち2本の中央の一重極微小管が9本の外側の二重極微小管に取り囲まれた構造を持っている。 外側のダイニンアームと内側のダイニンアームは、それぞれの外側二重微小管に沿ってスライドする。 次の図は、軸糸の内側と外側の二重項微小管がダイニンにどのように接続されているかを示している。
軸索の内部構造。 スイス連邦工科大学チューリッヒ校・石川隆氏提供の画像から作成。
ウニの精子は、このアニメーションのように、らせん状の動きで尾を動かす。
アニメーション提供:Sea Urchin Embryologysite.
最後に、下の動画が示すように、洗剤で処理した鞭毛の表面に置いた小さなビーズの動きを分析することで、鞭毛の曲がりと微小管の滑りを調べることができます。 べん毛の曲げ伸ばしの波が通り過ぎるとビーズが離れていくことから、べん毛の曲げ伸ばしが微小管のスライドを媒介にしていることがわかる。
説明 このウニ精子は、洗剤で処理して細胞膜を除去した後、比較的低濃度のMgATPを含む溶液に移し、鞭毛の屈曲を再活性化させたものである。 再活性化の前に、精子は40 nmの金ビーズの懸濁液に曝された。 これらのビーズの一部は、鞭毛軸糸を構成する外側の二重微小管に付着する。 今回は、2つのビーズが鞭毛の反対側にある二重微小管に付着していた。 べん毛が曲がると、この二重微小管の間をスライドして、2つのビーズが移動する様子が示されている。 動画提供:Charles Brokaw, California Institute of Technology.