症状
甲状腺のはれ
橋本病では、甲状腺全体がはれ、大きくなることがあります。 甲状腺腫の大きさは、ほぼ正常なものから、目視で確認できるものまでさまざまです。 バセドー病でも甲状腺が腫れますが、橋本病の甲状腺腫は比較的硬く、表面がデコボコしていることが多いようです。
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甲状腺機能低下症による症状
甲状腺機能低下症とは、血中の甲状腺ホルモンが十分量ないことを特徴としている状態です。 甲状腺ホルモンは新陳代謝をつかさどるため、不足するとさまざまな症状(下記)が現れます。 症状は、適切な治療により改善します。 橋本病では、甲状腺機能が正常であれば、以下のような甲状腺の症状は現れません。
(1)浮腫 浮腫とは、体の組織に過剰な水分がたまっている状態のことです。 浮腫の特徴は、皮膚を指で押さえると元の状態に戻ることです。 浮腫は全身のどの部位にも現れますが、朝起きた時に手や顔に現れやすく、昼頃には少し改善されます。 唇や舌、のどの奥の粘膜に浮腫があると、声が小さくなり、しゃべりにくくなることがあります。
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(2)皮膚症状 代謝が悪くなるので皮膚が乾燥し、荒れやすくなる。 汗をかくことが少なくなり、脱毛することもあります。 (3)冷え性 代謝の低下により、全身の熱産生が低下し、冷え性になる。 (4) 食欲不振と体重増加 胃腸の働きが悪くなると、食欲が減退し、食事量が減ります。 しかし、同時に代謝が悪くなり、浮腫が生じるため、体重が増加します。 また、腹部膨満感や便秘を起こしやすくなります。 (5) 脈が遅い 心臓の動きが悪くなるため、脈が遅く弱くなります。 甲状腺機能低下症がひどいと、心臓を覆う袋(心膜)に水がたまり、心肥大を起こすことがあります。 (6)だるさ やる気や気力がなくなり、物忘れや運動不足になることがあります。 また、眠気が頻繁に生じたり、言葉が不明瞭になったり、言葉が遅くなったりする患者さんもいます。 (7) 筋肉症状 筋力が低下し、肩こりがひどくなることがあります。 (8) 月経障害 月経の出血が多かったり、長引いたりすることがあります(月経困難症)。